入り口 for somewhere
カテゴリ
フォロー中のブログ
以前の記事
最新のトラックバック
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
2004年 12月 16日
「被害者が泣きを見る」
なんだか、新しい法律ができたらしいけれど、これはジョーシキである。ヤラレ損。特に、支払能力のない相手から被害を被った場合、取ってこれるものがないのだからなおさらである。泣きを見ないように準備しておかねばならない。 ワシも金融は良く分からないが、1年に二輪車でおよそ4万km超走る自分にとって、交通事故対策は重要である。幸い、とっても保険に詳しい知合いにいろいろと助言をもらいながら(というより、かなり任せっきりで)対策を打ち、適切な対処をとれるようにしてきたつもり。そのおかげで、自分では7月の事故では事故プチ成金にはなったかと思う。被害者だが泣きを見なかったレアケースだ。常々、僕の保険の面倒を見てくださっている知合いに大感謝m(__)m しっかり御歳暮をおくらせてもらいました^^ 今まで対策を講じたことがなかったり、実際、事故が起こるとどんなことになるのかサッパリ、という人には、珍しく今回の記事は参考になるかもしれない。 事故状況については、KDXで停止中に前方から後方確認せずにバックしてきた乗用車と当たって軽く転倒(詳しくはこちら)。したがって10:0の事故。我が方に非は一切ないので、過失相殺は生じない。過失割合や過失相殺については、後で述べることにする。 一応、今回の収支は以下の通り。 支出の部 事故当日の立替分……32,190.- その他雑費は不明。 収入の部 <物損分> 1 着衣分……42,800.- 2 車両分……149,155.- <人身分> 3 休業損害補償(13,317円/日×年次休暇8日分)……138,726.- 4 通院交通費(バス2系統×7通院日)……6,040.- 5 慰謝料(自賠責支払基準額)8,400.-×8通院日=67,200.- 6 医療費……医療機関へ(立替分含む) 現金はこないが、ロキソニン&湿布がもらえた。 自分が賭けておいた傷害保険……10,000.-×8通院日=80,000.- (搭乗者保険は抜いてしまっていたのでナシ) 収入の全合計 ¥483,921.-+医療費 7月の事故に関しては、残念なことに搭乗者保険を抜いてしまっていたKDXでの衝突事故だったので、自分のかけておいた自動車保険からは一切お金が出ないが、どのマシンで怪我をしてもだいじょ~ぶなよ~にと賭けておいた傷害保険は役に立った。搭乗者保険がかけてあれば、さらに収入は増えるのである。 さて、今回の事故の場合、1~4については、相手に支払能力がないともらえないお金である。合計すると30万円を超える。コチンと当たって、パタンとバイクを倒した程度の事故でもあり、全治1週間ほどの怪我でというのは、ハッキリいってツバをつけておけば治る程度の怪我である。これに30万円が多いか少ないかはそれぞれの金銭感覚による。ただ、ふつ~に考えると、ツバをつけておけば治るよ~な怪我の事故に対して30万は凄い金額ではないだろうか。何しろ、30万円というのは、僕の平均的な月収の1.5倍に相当する。自分が加害者になったときのことを考えると、よっぽどの億万長者でもない限り、相手への損害や慰謝料をカバーする任意保険には入っておくべきであろう。 5・6(合計67200+? 医療費は合計20万くらいか?)については、自賠責から「被害者救済」ということで出てくるお金であるので、交通事故であれば必ず出るものだ。しかし、加害者が「故意にやった」とか「酩酊していた」なんてことで、加害者に重大な過失があると、なぜか減額されていた事例もあったりするのだから、恐ろしい。いや、減額されるとはいえ、交通事故は自賠責があるのだからずっとましだ。一般の犯罪については、自賠責のような保険制度、その他救済制度がなかったのだから、一銭の保障もない。だから、「被害者は泣きを見る」は本当。やはり、被害者となるのは極力避けるべきである。 さて、話がそれたが、「被害者が泣きを見る」のは交通事故であっても変わらない。よく、事故って、ふくれているひとがいる。 「保険会社の査定額で、どぉ~こで同等の中古車が買えるってんだぁ~!」 あたりまえである。減価償却は厳しい。新車で買って、1週間くらいのうちに、追突など、過失相殺が10:0になるような事故でフレームをブチ折られたのであればいざ知らず、苦労して手に入れたマシンは事故ッた瞬間に水泡に帰す。とくに、過失相殺については注意しなければならない。 「減価償却」がわからない人は後でテキト~に検索をかけるといろいろと出てくるでしょう。平たく言えば、「品物を購入した瞬間から、刻々とその品物の価値は下がっていく」ということである。一般に、300万円の品物は、1年経てば200万円の価値しか認められない。36ヶ月経つと、査定額は0である。保険算定の場合、「プレミアがどうのこうの」というのは普通、全く考慮されないので注意が必要。 そこで、大切なのがいかに、人身補償をとるか、である。 ふつう、人身補償を要領よく取れなければ、「被害者が泣きを見る」地獄へまっしぐら。逆に、スマートにとることが、事故成金への道と言える。 自分の場合、搭乗者保険が賭けていなかったが、傷害保険は年間10000円程度の掛け捨て(13000円ほどの掛け金で税金が3000円戻る)で、1通院日に対して1万円の保障。これは、相手の支払能力は関係ない。 自賠責の5・6の計算方法、相手の任意保険3・4の計算に注目すればあることに気がつくだろう。 要するに、会社を休み、せっせと毎日病院に通うことである。壊されたマシンの減価償却分はここで相殺させるべし。これは、別に違法なことではない。毎日、ちょっとお医者さんにあって、絆創膏を張り替えてもらうだけで良い。問題は、毎日せっせと通えるお医者さんを作っておくことである。 しごとには、遅刻してもちっこくなって会社に入る必要はない。 「今日は休みにするから」 と30分ほど遅刻して会社に行き、30分ほど早く早退してこようが、きちんとしごとをこなして迷惑さえかけなければよいのである。「遅刻で給料が引かれるのが嫌だから、サービス出勤」(←最近は、こういうのを強要する事業者に締め付けが厳しいが、労働者がやりたくてやっているんだからいいんじゃない?)そして、有給休暇をバンバンとる。 少なくとも、僕ちんの場合、会社はいまだに週休2日制になっていないし、有給なんて1日もとれずに1年間を過ごしているので、ガンガン使える有給が残っている。したがって、振り込まれる給料を減らすことなく(残業代分は減るかも?)、本来、自分の好きな時にとれたはずの有給を、加害者側に買い上げてもらうという形で休業損害をゲット。 ただ、注意したいのは、休業損害は、事故前3ヶ月の給与を元に計算される。ボーナスなどは対象外。うちの会社の場合、 さて、少し戻って1・2の内訳を詳しく見てみよう。 1については、ポテンとこけた程度の事故なので、たいした内容がない。ヘルメットとか、高い商品にキズでもついていればまた話は別だったが・・・ただし、仮に事故が原因で毛ほどの傷でも増えれば、それは損害賠償の対象になる。減価償却や過失相殺のことを考えると、「これは前から少しキズがあったしいいや」とか鷹揚にならず、しっかりと請求しなければならない。 自分の場合は、以下のような請求だった。 ブーツ 2004年5月3日購入 ¥15425(償却率8%) レインスーツ 2004年7月25日 ¥36750(償却率3%) スーツパンツ 2003年7月10日 ¥15425(償却率36%) (一応、保険会社には写真と購入年月日、購入代金を渡せばよい) 写真を出せばよいからといって、どっかでローレックスの時計の写真と領収書をでっちあげて、「事故の衝突のあと動かなくなった」とか言い始めるとこれは詐欺で犯罪にあたるのでやってはいけない。 自分の場合、合計すると49,838.-となるが、かつては金払いのよかった某損保会社も最近は少し金を出し渋るようになってきたようで、「レインスーツは破けたのがパンツだけならちょっとオマケしてちょーだい。ジャケットは使えるんでしょう?」ということだった。その代わり、ブーツとかは全額補償するとか言っていた。めんどくさいのであっさり受け入れた。実は、車輌の補償が予想外にしっかり出たので、そこまで出ていれば、こっちはもうチマチマしたものはどうでもよかったのである。 ちなみに、保険会社によってはとっても金払いの悪いところもあるので注意が必要である。いろいろと噂を集めて、自分が入るときには金払いのいい保険会社を選んでおくとよい。加入した保険会社の金払いがよかろうが悪かろうが、損害賠償金を支払うのは保険会社である。あんまり金払いの悪い会社の保険に加入しておくと、お金で問題なく収まるはずの話が収まらなくなって示談ですまず、裁判だなんだとめんどくさいことになってくる。裁判ならまだしも、変な恨みをかって、嫌がらせをうけるとか、火をつけられるとか、刺されるとか・・・同じ保険料を払うなら、被害者に対してバンバンお金を出して、被害者の気持ちを納めてくれるところがよい。 さて、次は車体の損害請求である。 請求内容は以下の通り。 フエンダ(フロント),グリ-ン キズ ¥5,324 ホルダ(フオ-クアツパ) ネジレ ¥9,755 ホルダ(フオ-クアンダ) ネジレ ¥31,290 パイプ(フオ-クインナ) ネジレ ¥17,850×2本 リング(スナツプ) フォーク修理時に要交換 ¥158×2 シ-ル,フオ-ク ダスト フォーク修理時に要交換 ¥788×2 シ-ル(オイル),フオ-ク アウタ チユ-ブ フォーク修理時に要交換 924×2 ワツシヤ フォーク修理時に要交換 ¥273×2 ブツシング フォーク修理時に要交換 ¥725×2 レンサルハンドルバー 曲がり ¥8,190 ホルダ(ハンドル),LWR 曲がり ¥1,344×2 クラッチレバー(ショート) 折れ ¥2,940 アチェルビスラリーガード 曲がり・キズ ¥15,750 ミラ-アツシ 曲がり・キズ ¥1,722 アチェルビスブレーキカバー キズ ¥7,875 リム,FR,1.60X21,シルバ- 歪み ¥19,530 ステップ(左) キズ ¥2,237 アクスル,RR キズ ¥3,780 スタンド(サイド) キズ ¥2,468 合計 153985 以上、部品代 工賃別 部品代だけで15万を超えたが・・・これが減価償却による車輌の査定額を超えると「全損」になり、「全損」額以上は出てこない。はっきりいって自分のKDXは初年度登録など10年以上前なので、査定額は無いと考えなければいけない。はっきりいって、「3万も出ればいいところか?」と思っていた。 ただし、2st250ccクラスのトレール車の希少価値が高まっている事実がある。ネットオークションなどを見れば、2st250の実際価格が高騰している。そして、なにしろ、もうお金を出しても物がない。ここのところは、ショップのシャチョーが「ご覧のように、もう見た目はもともとボロボロだけれど、もう手に入れようにも手に入らないマシンなんだから。キズの部分については我慢するように本人にいうから、直さないと走行に支障が出る部分を修理するのに必要なお金だけは出るようにしてやってよ」とがんばってくれた。相手の某保険会社もあんまり杓子定規にならず、「それなら、いくら必要なんだ?」ということで、前述の値段で折り合いがついた。ショップのシャチョーに大感謝である。 ちなみに、お金だけ請求しておいて、直さずに乗るというのはやはり詐収にあたる。したがって、毛程のキズでもついたら、それは修理の対象として請求してよいが、そのキズの修理の名目でとったお金は、そのキズを修理することに使わなければ犯罪になるし、使わなかった場合は一度受け取ったお金も返還しなければならない建前になっています。はい。 さて、このような内訳で、ポテッとこけて・・・ええと、初日の病院代の立替分や湿布代を考慮すると・・・だいたい、40万円超のお金を手にしました。被害者が泣きを見ず、笑ったことになります・・・かね? でも・・・もしも加害者に支払能力がなかった場合、医療費+自分のかけておいた保険8万円で終わってます。 やっぱり、事故はしないのがいちばんですね。。。。 まあ、ゴチャゴチャ具体的なことを書きつづけてきたが、事故成金への準備五箇条は以下の通り。 1 自分の身体にしっかり保険をかけておく。 2 有給休暇をとりまくって医者に通いまくる。 3 毎日通いやすいお医者様をつくっておく。 この3箇条は重要。これに加えて 4 物損はしっかり請求。 5 ショップのシャチョーにがんばってもらえるようにしておく。 さて、最後に過失割合と相殺について。 過失割合については、こちらで紹介されている本を入手しておくとよいでしょう。結構面白いですし、いざ事故をしたとき、正当かつ順当な主張をするのに役立ちます。だれしも、なるべく自分はお金を出したくないので、ちょっと吹っかけてから譲歩し、折り合いをつけることが多いですが、吹っかけるにしても「常識」というものがあります。この本は、その「常識」の範囲も教えてくれるでしょう。例えば、単車の事故として多い「右直事故」 基本は8:2です。ここから速度超過や前方不注意などの修整が加わりますが、10:0には絶体になりません。大概、単車は速度超過をしていたりしますが、速度超過が合った場合には交渉を始めるにしても8:2の基本ラインから、あるいはせいぜい85:15からです。それをいきなり、10:0とか9:1とかから始めようとしても相手にされませんし、ひどい場合は交渉決裂で面倒なことになります。 さて、過失相殺について。 これはたまに知らない人がいるので注意しましょう。 たとえば、右直事故で単車に20%、四輪車に80%の過失があったために事故が発生したという合意ができたとします。すると過失割合に応じて・・・・加害者(四輪車)は、単車の修理代の80%を負担し、被害者(単車)は四輪車の修理代の20%を負担します。 仮に、単車が再起不能なほど壊れたとします。でも、減価償却などにより、単車の査定額が3万円だったとします。 加害者は、3万円の80%=24000円の修理費を負担します。 加害者の車は、ちょっとバンパーやフェンダーが傷ついただけだったとします。でも、実は昨日駆ったばっかりのフェラーリーだったとしたら・・・・車体の差定額は●千万円です。バンパーやフェンダーだけでも、パーツ・修理代金が50万円!とかいったら・・・・え~っと、被害者は50万円の20%=10万円の修理費を負担しなければなりません。 ここで、過失相殺をします。 (加害者が負担すべき修理費)-(被害者が負担すべき修理費)=被害者が受け取る金額 さぁ、あてはめて、Let’s calculate! (2.4万円)-(10万円)=-7.6万円! 事故は圧倒的に相手が悪い(過失割合8:2)右直事故だったのにもかかわらず、なぜかバイクをおシャカにされて、さらにお金を払わされてしまいます。 したがって、ベンツとか、フェラーリ-とかロールスロイスとか・・・値段の高そうな車輌にぶつかりそうな時は、意地でもよけるべし!どんなに「事故成金への道五箇条」を実践しても、自分にちょっとでも過失がつく場合、高級な車輌とぶつかった瞬間いすべて吹き飛んでいきます。 一番最後までがんばって読んだ人は、ここをクリックすべし。
by LePetitPrince
| 2004-12-16 17:04
| bike
|
ファン申請 |
||